奇蹄目 サイ科 スマトラサイ属 スマトラサイ Dicerorhinus sumatrensis

スマトラサイのイラスト。
サイと言えば毛のほとんどない鎧のような皮膚に大きな身体が特徴…と思いきや、こちらのスマトラサイはなんとふさふさの毛が生えている。
身体は現生サイ5種の中で最も小柄で、体重も1トン行けばいいほう。
身体が小柄なおかげか、山や崖を登ったりするのが得意で、かつてジャワサイと生息域の一部が被っていたころは高度の高い地域を中心に暮らしていたという。
ぱっと見で他のサイたちとは異なる雰囲気だがその感覚は間違いではない。
進化の枝分かれを辿ると、現生サイたちの祖先から先に枝分かれしたのはシロサイ&クロサイ、次にスマトラサイ、最後にインドサイ&ジャワサイである。
セットで分かれたシロサイ&クロサイ(皮膚がのっぺりしていて2本角)とインドサイ&ジャワサイ(皮膚のシワやデコボコが目立ち1本角)はそれぞれ形態的特徴が似ているのにお気づきだろう。
単体で分かれた(あるいは同時期に分かれたものがいたが絶滅してしまったのかもしれない)スマトラサイは、出自からして他のサイとはちょっと違うのだ。
さらに、これらのサイはアフリカにすむもの(シロサイ&クロサイ)とアジアにすむもの(スマトラサイ、インドサイ&ジャワサイ)に分かれているが、スマトラサイはアジアのサイの中で唯一2本角である。
そんな変わり者なスマトラサイ、生存個体は1995年時点で500頭以下、現在では80頭以下(WWFの情報。IUCNでは250頭前後とも)まで減少しているとされ、他のサイと同様絶滅の危機に瀕している。
サイの保護というとサイの角製品を買わない…というのが一番わかりやすいが、大半の人は「いや、そんなブルジョワな機会そもそもないよ」と言いたくなるはず。
私たち一般庶民でも協力しやすいのは、「管理された森林資源を使用した製品の購入」や「環境に配慮した食品(コーヒーなど)を選択すること」である。
直接サイのためだけになるわけではないが、現地の環境を守るのに、何も配慮しない他の製品を購入するのよりは役に立つ。
そして環境が守られたり再建されることで彼らの生息地が増えたり、生息地の分断解消に繋がってくれるはずである。
それが絶滅までに間に合うかどうかは…もしかしたらあなたにかかっているのかもしれない。

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