(川口 敏 文一総合出版)2014年
ズバリ:必携の1冊
ネズミやコウモリ、イヌにネコ。少し木々の多い地域へ行けばタヌキやキツネ、イタチの類…現代においても私たちの周りには多くの哺乳類が生息しています。
もっとも、彼らとの遭遇は「生きている状態」でないこともあるし、むしろそのほうが多いかもしれないという…
ちょっとアレですが、誰もが一度くらいロードキルのネコとか見たことあるんじゃないでしょうか。
ネコならともかく、腐敗しかけているとか白骨化した頭骨などしか残されていない彼らの正体を突き止める(同定する)のは中々大変なもの…
また、仮に生きている彼らに出会えたとしても、その体つきをじっくり眺めることはかなわないことがほとんどです。
この本では写真以上に精巧な大量のスケッチとともに彼ら哺乳類の形態の違いや機能などが説明されていて、じっくり心ゆくまで観察することが可能です。
特に「哺乳類の分類でいちばん重要なのは歯」と本文中で語られているように、歯及び頭骨の情報量は圧巻。
他にも食虫類(モグラとかのなかま)の情報もかなり多く非常に参考になるほか、特筆すべきは様々な哺乳類の、様々な生殖器のスケッチがあることです。
外観がほとんど同じに見えても意外と大事なアレの形や長さは違ったり、逆に体格も体の形状も全然違うのに似ているところがあったり、比較するのにもピッタリです。
惜しむらくは恐らく紙媒体のものは絶版となり、電子版での販売に切り替わっていることでしょうか…
いずれにせよ、身近な哺乳類の身体について理解を深めたい方、収集家、研究者、幅広くお勧めの一冊です。


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