(小宮輝之,薮内正幸 山と溪谷社)2016年
ズバリ:最強
カバー袖にも書かれている文言通り、「トガリネズミからクジラまで日本の哺乳類の全種」が写真&イラストで載っている、日本の哺乳類を学ぶ上で最強の図鑑です。
近縁種間での同定ポイントはもちろん、形態は似ていても分類が異なる動物同士についても比較・解説がしっかりしており、見ていて楽しいです。
楽しいだけでなく、標準和名はもちろんのこと、学名や体長・翼長・体重などの数値的情報、種ごとの詳細も記載されているので学術面でもかなり役立つこと間違いなし。
個人的にコウモリの顔面アップがたくさん並んだページが面白くて好きなんですが、日本という小さな島国のなかだけでもこんなに多様な種類が生息していて形状の変化があるものなのかと感心します。(若干漂うクラスの集合写真感…)
また、これはすごい!と感動したのは118頁からの「哺乳類の繁殖データ」です。
なんと本書に載っているありとあらゆる哺乳類の「交尾出産期、性成熟までの期間、妊娠期間、産子数、乳頭数、哺乳期間、寿命」が載っているんです…もはや狂気(失礼)
もちろん対象は野生動物。一部未だ生態が判明しておらず空欄の個所もありますが、ざっと見て表の7~8割は埋まっているんです。
これ、調べようと思ったら(&正確な情報源を見つけようと思ったら)結構大変なはず…研究者や飼育員は必見です。
最後には索引があって調べやすいのも便利ですし、参考文献もしっかり記載されているのでここからまたびきして資料を探すのにも役立ちます。
日本の哺乳類にかかわるすべての人が一度は目を通し、所有すべき一冊です。


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